柳桜をこきまぜて ~歴オタの自学自習~
2013年11月01日
本日のブログ担当:タカラ
弊社スタッフブログへのご訪問ありがとうございます。
今しばらくお付き合いいただけると幸いです。
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先日このブログで書いたうろうろ(朝の散歩)を
続けております。
今朝は鴨川沿いをてくてくと歩いておりました。
そして、ひどくびっくりする風景に出会いました。
"見渡せば 柳桜をこきまぜて 都ぞ春の錦なりける" と
錦とまで呼ばれる美しい姿と
秋の鴨川は違った姿を見せています。
"ちはやぶる 神代もきかず 竜田川 から紅に水くくるとは" と
言われるように川面に浮かんでもおりません。
桜も柳も、葉は木についたままです。
なのに、とてもとても美しかったのです。
春に鮮やかな新緑を呈した柳は
ほんのりくすんだ緑になっています。
美しいピンク色を醸していた桜花はとうになく、
紅葉が始まったところで、けれど染まりきらず
斑になっています。
その、ぱっと見るとモザイクのような木々が
やわらかい朝の陽光を浴びて
淡くけぶった色を放つ様を、京都に住んで13年目、
初めてひどく美しいと思いました。
どうして気付かなかったのでしょうか。
気付かなかった自分に、また驚きました。

2013年11月1日 橋の上から南を臨んで撮影
話が少しそれますが、『万葉集』の時代、
もみじは 紅葉 ではなく、 黄葉 と書いたそうです。
黄色い葉。
どんな植物がどんな色で万葉の秋を染めていたのか。
黄葉(もみぢ)という言葉ひとつで
空想が広がります。
今、紅葉(こうよう)といえば先ずモミジ、
色は赤を思い浮かべます。
モミジの赤は確かに美しく、また青葉の時期も
目を楽しませてくれます。
けれど、私は黄葉(もみぢ)ほどの感動は覚えません。
モミジ自体は何も悪くないので
画一的になってしまった植え方か
あるいはモミジに余り昂ぶらない私が不感症なのでしょう。
斑の美しさ、モザイクの美しさ、
黄葉と紅葉の存在がともにアタリマエだった
共存の美しさ。
細胞も組織も違うものから成り立つからこそ
変化に対応できるし、強くなれる。
以前からそう考えておりましたが
違うものから成り立つものは、又、美しくもあるのですね。
京都は紅葉シーズン。
京都市内にもたくさんの方が観光に訪れます。
樹々を見上げるときは黄葉にも思いをはせてみて下さい。
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