人財不足を補うための施策

2014年11月14日

本日の担当:たかた
 
神戸に岡本鉄工合資会社という大型船舶のエンジン用部品などを製造する会社が
あります。
 
なんとここの営業部長さんは御歳86歳、そして鍛造職人さんには78歳だそうです。
 
バブル期の80年代、この会社のような小さくて仕事の内容も3Kと言われる会社では、
ほとんど入社希望がなく、そうした時会社を支えてくれたのがいまの60歳以上の社員
たちだったそうです。
 
この会社では社員数45人のなかで7人が再雇用で働いており、それも重要な役割に
いるそうです。
 
また、ファーストフードのモスバーガーではおじいさん、おばあさんの接客係、
厨房係がいらっしゃるそうです。
人手不足からの苦肉の策だったそうですが、これが意外に成功しているそうです。
深夜に高齢者が店で働いていることに若いお客の気持ちがほっと和んだりする
効果があり、また、高齢者の客層が増えたというのです。
 
私はすべての会社が、そしてすべての勤労者がこうなればいいとは思いませんし、
なれるわけがないと思っていますが、こうした世界があることはホッとするものが
あります。
 
いま政府では、労働者派遣法改正、女性の管理職登用、限定正社員制度の
推進など雇用に関して様々な政策が議論されていて、既に先進的な雇用体制を
構築している企業もありますが、ほとんどが大企業が中心で、中小企業は
なかなかそこまで頭が回らないようです。
 
そこで、政府が雇用制度改革を進めることによって、またガイドラインが
設定されることによって中小企業もそれに触発されて新しい雇用体制が
導入しやすくなるという期待が持てます。
 
政策の是非はともかく、雇用政策論争が活発になることによって、
企業も働く側もマインドが大きく進歩していけばいいなと願っています。

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