採用の意思決定(9)

2014年09月02日

本日の担当:鬼退治
 
それぞれの立場でお互いの意思と行動を表明する際、外縁と内縁を
意識し、足して2で割る奇妙なバランスの物言いと前者の物言いと
表裏にある本音よりも少し深層の物言いが気になる時があります。
そこにはコードともいえる儀礼的要素も含まれる場なので、その使い
分けには必要性があってのことというのは理解が出来ます。
お互いの利害が働かない場での各々の立場を離れたときに負の
側面がむき出しになります。
それは、前回のラベリングにも共通する部分もありますが、
「どうせ・・・は」というテンプレートです。
この物言いは想起した時点で分岐点を出現させ、選択を迫ります。
分岐点ですから一方を選べば一方には別の世界があります。
そこをある一定の覚悟を引き受け選択することと無自覚に浮遊する
実体のない情報を安直に取り入れるかで決まります。
後者を選択し言葉として発した時には選んだ一方により強力な磁場
を形成し、正をまとった負の攻撃性を帯びて出現します。
それが事実上分岐点を消滅させ、選択の余地のない経路に誘導される
のです。
この問題は印象的な言葉を無自覚に取り入れてこの用法に当てはめて
しまう安易さもさることながら、印象的な言葉ゆえに伝播しやすくそれ自体が
空気を醸成してしまうことでその周辺の空気を凍らせ断崖を作ってしまう
恐さです。
先に述べたテンプレートの弊害は誰しもが分かっているもののそれを使って
しまうのかは多くの場合自己存在の回復や周囲の承認の為に行い、
自身ではその考えに責任を持つ覚悟が無い為、どこかの誰かが述べた
印象的なことを受け売りしているという実態があります。
これが後々にどのような影響があることに考えも及ばず将来を放棄して
いるようなものです。
価値を引き下げているのは想念から発話へそして空気に至るまでの過程
で先にあげたテンプレートを使わない事が肝要だと考えます。
安直に世代論を語らないことや俗流人材論、組織論や再現性のない質の
低い経験論に依拠しないこと等があげられます。
組織における採用、個々の就職はこれらを考える契機となることは疑いよう
のない事実のようです。
だからこそテンプレートを書き換えることが将来を継続的に歩むことが
できると思うのです。

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