採用の意思決定(6)

2014年08月28日

本日の担当:鬼退治
 
採用の前提条件、採用の方法、視方、視る人、決める人と、これまで
考えてきましたが、今回は採用の際、考えるべき視点で対象者双方の
情報について考えてみたいと思います。
採用ではある共通する意図を持って情報を必要とする全体層とその
全体の中から出会うであろう個人を意識することとそこに磁性が働き
その対象となる人が接近した際に伝えるべきことをどのように考え伝える
かで様相が変わってきます。
また、点での評価だけでなく線への影響、ネットワークさえも影響します。
 
伝達経路の入口として交換した情報が伝えられる側の情報は一旦留保
され、その伝達経路の入口を分岐点としてそのネットワークがありたい
様に良質になるかそうではないかに分かれ、既存のネットワークに依存
した形で変容します。
良質のそれは伝達経路を鍛えネットワークを強靭にします。
だとすれば、まず、既存のネットワーク自体の経路を点検する必要が
あります。
そこに新たなネットワークが追加されたときに断絶された、または機能
していないものを存在するかのごとく伝達経路が円滑に機能していると
思い込んでいる場合は、その伝達経路自体がネットワークの一部で
ありながら全体を支配しようとします。
それ自体の速度も低きに水が流れるがごとく流れ、拡散していきます。
しかも、良質の衣を借りた形で巧妙に浸透していきます。
これが組織にありがちな現実で、それを否定的な物言いと一般化する
一方で潜在的に肯定するから不幸を生むのです。
以前組織固有の物語というテーマで考えたことが今回のネットワーク
自体を規定し規則性を有します。
さらに留保される情報自体が形を変えず良質の情報として流れていく
ことにも役立ちます。
なぜならば物語自体が前提条件となり力強く存在し、ロジックを生み出し、
流れに関して言えば、情報の形をも受容し、澱みなく流れていくからです。
ここに無自覚な組織は根本的な問題を解決することは難しいように思います。
無自覚はまだ、分岐点を残している状態なので可能性を感じますが、
根深い問題は、これが採用を採用問題と考えず組織の問題とする所以です。
むしろ採用問題から組織を考えてみると言えるかもしれません。
個別情報はいくら良質であってもネットワークのあり方により変わります。
その情報のみが変容し、完結するのであれば良いのですが、ネットワーク
ですから情報が単独で完結するわけではありません。
思いもしないところで影響が出るのが緊張感をもって対応すべきところです。
もし、そのネットワーク部分に外部性を有していたら大変な状態になります。
その為にも人と人を媒介するネットワークがどのように機能しているのか、
良質な情報を受容できているのかを点検することがより効果的に採用を
進めることが出来ると思うのです。

ページの先頭へ