採用の意思決定(4)
2014年07月03日
本日の担当:鬼退治
前回は選んでいるのではなく選ばれている局面があり、その無自覚さ
が大事な人材の採用に影響が及んでいることを述べました。
今回は更に「選ぶ」過程の奇妙さに焦点をあてたいと思います。
その奇妙さは「選ぶ」視点が作り上げるのですが、その像はある面から
見ると細部まで計算された立派な姿を現しますが、ある面から外形を
形作る枠のみの中身の無い張りぼての像が現れます。
外面を合わせ、借りてきた「選考はこうあるべき」という合理性と必然性
のない選考を行っているのを目にします。
その姿が奇妙な光景に見えるのです。
人は設備や建物とは違うことを承知の上で、また、同列で語られることで
はなく当然ながら比較にならないほど価値を持つということを諒解した上
で言うとすれば、採用が経営にインパクトを与える投資として数十年に
わたって億単位の計上をするのです。
その合理性に欠き、必然性のない代表は筆記試験、適性検査です。
業務とは関連性のない一般常識(それもかなり偏っている)を行い、
業務に必要な(?)基礎能力を視ようとすることや適性検査の活用方法や
分析方法も理解せず突出点だけを眺めて優劣をつけることな、およそ
合理的ではない方法が用いられています。
事務処理能力イコール業務能力の高さという誤解もしかりです。
そもそも一つの突出点を持ってこういう人間だと決めつけること自体が
血液型で人を決めつけるかのような乱暴な話です。
人は立体的で様々な面を有しています。
ある突出した点と点の組み合わせで最も組織の業績に貢献できる人材
としての素養を有しているかもしれません。
試験ツールを使っている企業は試験ツールそのものに信頼性を依存して
いますが、最も大事な点が欠落しています。
それはその採用自体に信頼性が無いのです。
これは困ったことです。
人の生活や大げさに言えば人生もかかっているのです。
あくまでもツールはツールなのです。
採用側は確からしさを求め、ツールで持って人を見極めようとしますが
そこに必然性が無ければ採り入れる意味はありません。
試験ツールを毎回実施することが目的化する為に、その結果を検証する
ことまで活用はされていないようです。
業績との相関や、データから読み取る傾向や組織を形づくっている根の
部分など活用しようと思うから活用出来るのです。
また、これから行おうとする施策の遂行性や実際も見極めることも可能だと
思います。
つまり、なにを視たいのか、視てどうしようとしているのか、その視方は適切
なのか、視たものが組織に活かされていくのかを考えると自社にあった人と
出会い、つながりが出来るのではないでしょうか。
そのような人が組織の中で活躍して活きれば尚良いことだと思います。
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