採用の意思決定(3)

2014年07月02日

本日の担当:鬼退治
 
前回まで採用の意思決定に潜む要素を取り上げてきました。
採用という課題を人事課題としての位置づけではなく組織の課題として
位置付けると様相が全く変わってきます。
 
今回は引き続き組織の課題としての採用を考えてみます。これまでの
見方、取り組み方位置づけ方を変えるうえで質を規定する言葉自体も
変えてみたいと思います。
それによって概念自体も変わります。その前に採用は新たな共同体に
属することを求める個が固有の情報を発信提供する組織に働きかけを
行います。
この時点では人が巷間に溢れる情報の中から既に得ている情報を
動員して最も適すると思われる組織情報を特定します。
つまり選ぶということです。
その情報を特定してから人が組織に対して働きかけを行ったところで
組織が選ぶことになりますが、実は選ばれているということの自覚が
組織にはありません。
だとすれば流れの自然性から主体が入れ替わり、選ぶということよりも
選ばれ、迎い入れるとした方が自然ではないかと思います。
どのように選考するかよりも迎い入れるにふさわしい土壌作りとその
土壌へ迎い入れるにふさわしい人物はどういう人物なのかを考える
ことが厳しい採用環境の中で先んじた採用が出来るのではないかと
思います。
 
特に中小規模の企業では益々有能な人材の採用が難しくなることは
今後予想されます。
そこで大規模な組織並みに選考すること、人材を選ぶのではなく迎い
入れる環境の整備とどのような人物を迎い入れたいのか、そのような
人材に出会ったら誰がどのように対応するのかまで考えるべきです。
 
風土の土壌の部分は採用する前に手つかずのままで、その荒れた
土壌に慣れてくれということは乱暴な物言いと言えます。
その土壌の中でいかに育つかを考えると養分の無い枯れた土壌では
腐りますが肥沃な土壌では活き活きと育つのだと考えます。

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