採用の意思決定(2)

2014年07月01日

本日の担当;鬼退治
 
前回では、採用を効果的に進めるうえで意思決定のスピードについて
考えてみました。
なぜ採用において意思決定スピードが大事なのかは理由付けされる
常套句から見たときにはっきりとします。
その常套句とはタイミングがあわなかった・・・です。
採用側に期待する結果が生まれなかったときに出る常套句ですが、
そもそもタイミングを前提としているのが間違っていると思うのですが、
タイミングを持ち出すこと自体その言葉を免罪符として周囲を納得
させる防御線を張っているのです。
その言葉がいかに採用の現場で使うべきでないかを考えてみれば、
時間性や外部環境ではなく内部環境自体に問題があると思うのです。
再現性のある効果的な採用をすすめるうえで必要なのは情報である
ことは前回述べたとおりです。
今回はもう1点、採用のプロセスで発生する意思決定のスピードに
ついて考えます。
 
客観情報を精査して、ジャッジメントすることに早さがあることに越した
ことは有りません。
しかしながら意思決定を今よりも早くしようということを問題にしたい
のではありません。
合理的な意思決定をするふりは効果的な採用が出来ませんということを
問題にしたいのです。
応募者のエントリーから合否決定までの各プロセスで検討に何日も
かかっている場合があります。
イメージとして大規模の企業で時間がかかっていると思いきや、実際は
その逆です。
大中小の規模の問題ではなくではなくビジネスプロセスが確立されて
いないことの問題と、採用を重要な経営課題として位置付けてないこと
の問題があります。
 
その為応募者の生活背景や感情などお構いなしにこっちは選んでいるの
だからとの考えがいまだにまかり通っているのです。
顧客、消費者やユーザーに対しては、作ってやっているのだから、
売ってやっているのだからという態度はしないはずなのに不思議です。
確かに人を採用するということは大きな責任が伴います。
また、企業にとっても経営にインパクトを与える投資でもあります。
だからこそ慎重になるのも理解出来ます。
そうであるならば「このあいだ面接した応募者どう思う?どうする?どうする?」
というような印象やその時の気分で検討することがいかに経営からかけ離れた
ことであり、そのような採用はやめた方が良いということを述べたいと思います。
 
応募者であっても地域の生活者であり、消費者、ユーザーでもあるのです。
組織にとってよろしくない話題は広まるのも早いのです。
自社とはどのような組織か、自社で働く社員の環境は、自社で活躍する
人材とは、自社に必要な人材に期待すること、どのような人にきてもらいたいか、
そのような人はどの媒体を通じて会えるのか、そこで何を聴き、何を確認する
のか、どのように共感をもってもらうか、スムーズに迎い入れが出来るか、
フォローの体制は出来ているか等々が明確になってこそプロセスにスピードが
伴って意思決定が出来るのです。
 
そこで冒頭述べたタイミング自体も引き寄せることも出来るのだと思います。

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