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(誤解を恐れずに言おう)絵本は『自分で読む』のには適さない 〜歴オタの自学自習〜

2014年06月17日

本日の担当:タカラ

 

最近は歴史小説以外を読むことが多いタカラです。

こんにちは。

 

本日はタイトルにもあります通り、絵本のお話です。

絵本のお話から始まりますが、最終的には

応募書類に関する私見に落ち着きます。

 

乞うご期待、ということで、本日もお付き合いいただけますと幸いです。

(しかし、我ながら、絵本を読みながら何を考えているんだろう。)

__________

 

幼い頃に読んだ絵本をもう一回読みたい!という熱がぶり返して

図書館で借りて、読んで、次の絵本を予約して…をくり返しております。

この4月からで恐らく20冊ほど読み返しました。 絵本たのしい!

chororin_tokke.jpg

降矢なな 『ちょろりんととっけー』

 

大人になって読み返すと、小さい頃とはまた違ったたのしみがあります。

 

この度読み返して、一番驚いた大きな発見は

「~5才向けの絵本は『自分で読む』のには適さない」ことです。

(もう少し大きくなった、小学生さん向けの絵本だと事情は異なるのですが。)

futari_tomodachi(小).jpg

アーノルド・ローベル(訳:三木卓) 『ふたりはともだち』

 

「大人は絵本をたのしめないのか!?」と誤解を与えてしまうかもしれませんので、

少々解説のためにスペースを拝借いたします。

 

小さなお子さん(幼稚園くらいまで)向けの絵本では、

  見開きいっぱいに絵が描かれていて

  テキストはごくごく一部を占めるのみです。

 

すると何が起きるか。

kyodaina_kyodaina(小).jpg

長谷川摂子・降矢なな 『きょだいなきょだいな』

 

 

……絵とテキストを同時に楽しめないのです。

 

絵を眺めながらテキストにひたることもできず

テキストを読んで絵を眺めるとダイナミックさに欠け

ワクワクが減ってしまうのです。

 

うーん。これはご自分で体験していただくとわかっていただけるかもしれませんが、

強いて例えるとするならば

 

 ① あなたは映画館の入り口で、台本を受け取ります。

 ② 席に着いたら、台本の[シーン1]を読みます。

 ③ あなたが[シーン1]を読み終えた頃、スクリーンから

   音声の流れない映像だけが流れます。BGMもなしです。

 ④ あなたは頭の中で「こんなセリフが書かれていたな」とか

   「BGMは小川のせせらぎが指定されていたな」とか

   思い出しながらその映像を眺めます。

 ⑤ [シーン1]が終わるとスクリーンは一時停止になります。

 ⑥ あなたは台本の[シーン2]を読みます。

 ⑦ 読み終えたら、無音の[シーン2]が流れ始めます。

 

…と言った具合です。興ざめですよね?

__________

大人になって、自分で絵本を読まなければ、気付きませんでした。

 

絵本は、【読み聞かせをするため】の存在であることに。

 

誰かに読み聞かせたり、自分が読んでもらったりするためのものであり

いつも私が書籍に求める「一人の時間を費やすもの」とは

ちょっと違っておりました。

 

何とマァ、面白いことでしょう! この年になってその構造に気付けるなんて!

__________

何かを行う時には、必ず「目的」があります。

達成したい目的によって、あなたは異なる手段を用いる筈です。

 

 小さいお子さん向けの絵本は

  誰かが読み聞かせることが前提にあり、

  お子さんが絵を楽しむ目的で作られます。

  持ち歩くことは想定されていません。

  だから、大きいサイズで、画面にめいっぱい絵が描かれています。

  内容(コンセプト)によっては飛び出す仕掛けや、自分で書き込みをするタイプもあります。

 

  逆に、文庫本はどこでも携帯できて収納スペースも圧迫しないよう

  小さいサイズになっていますよね。大人がターゲットです。

  私も持ち歩くのはたいてい文庫です。

  (たまに単行本も持ち歩きますがページが少ない作品に限られます。)

 

  企業の広告戦略も同じで、情報を届けたいターゲットがFacebookを使うのか

  LINEを使う層なのか、折り込みチラシが利く層なのかで

  異なるメディアや表現方法を選択する必要があります。

 

同じように、職務経歴書などの応募書類もきっと書き方が異なりますよね?

 

  「資格」を活かして転職活動するのか

  「職歴」をアピールしていきたいのか

 

  職歴では、「一つのことを長く続けたこと」をアピールするのか

  「幅広い職種を経験したこと」をアピールするのか

 

目的は「採用されること」。あなたを「欲しい」と思わせるのがその第一歩。

 

書類選考や面接といったプロセスは決まって(限られて)いますが

何をアピールしたら魅力を感じて採用してもらえるかで

書き方や喋る内容が変わってきます。

 

目的をはっきり見据えて、あなたの魅力、『訴求ポイント』を推してください。

 

「欲しい」と思わせる点では

  店頭のPOP

  テレビCMのキャッチフレーズ

  通販番組の売り文句

皆、応募書類の仲間と言えるでしょう。

(周りの人に添削してもらったり、自己PRのネタを提供してもらうのは

 商品開発や広告戦略のためのリサーチと言えます。)

 

就職活動中は「悠長なこと言ってられないよ!」とたくさんストレスを

抱えられるかと思います。

時には見方を変えて、自分を絵本の主人公やテレビCMの商品に見立てて

書き方やアピール方法を考えてみてください。

気も紛れて一石二鳥ですよ♪

 

 

…さて、ブログ書き終えたし、図書館に返却に行ってこよう。

__________

 

[参考URL]

 

[落合恵子の絵本の時間|NHKラジオ ラジオあさいちばん]

http://www.nhk.or.jp/r-asa/

※週間カレンダーの日曜日をクリックすると、その日に紹介される

 絵本のタイトルがわかります。

 

『ラジオあさいちばん』は毎日5:00~8:00に放送されるNHKラジオ(総合)の番組です。

落合恵子さんの絵本の時間は、日曜日の7時台の週1コンテンツです。

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