何となく使っているけど結構重要な単語【コミュニケ―ジョン④】

2014年05月20日

本日の担当:鬼退治
 
前回ご紹介したある経営者との対話の中での興味深い話の続きです。
このシリーズで取り上げている「コミュニケーション」について、
仮説を立て、検証し、効果を出していることに小職も感服した次第です。
前回紹介した職場が密になり過ぎるとそれ自体が障壁となるという説は
一般的に流通される説とは逆の考え方です。
巷間に溢れる説はより親密さを追い求めていますが、実はその地点に
見える風景は空虚感しかないのです。
この経営者の見えた風景は開放とその地点での充実でした。
しかしながらその地点は到達点ではなく次の仮説に導かれるのです。
それはコミュニケーション自体が内部化するとコミュニケーションの
体を成さないということです。
外部のロジックとどの要素で互換性があり、その要素の中で情報を
交換することがコミュニケーションの要諦だと思います。
件の組織では外部性を意識したコミュニケーションを進めています。
この考え方は手垢にまみれた「コミュニケーション」をより純度の
高いものに仕立てているのです。
それは経営活動に影響する大事な事です。
この事を考え、検証して活かしている組織自体は活力があり、
業績にも直結しているようです。
 
採用というシーンで見てみるとその違いがさらに明らかになります。
表層のコミュニケーションしか考えていない組織は外部性が欠如して
いる為まず人が集まらない。
集まったところで様々な過程で判断が鈍く(外部性が無い為)不安感を
増大させてしまう。
この時点で受入れ、迎い入れに失敗している。さらに孤立感が深まり、
自己信頼性が低下して定着しない。
このような組織では内部論理が強すぎて外部への開放性に向かいません。
内部に対する敏感さのみが働き、外部に対して鈍感になるとどうなるかは
説明するまでもないと思います。
次に活性化させようと手段として用いるのが教育ですが、このような組織
では社員教育や研修をしても教育をしたという自己満足しか残りません。
そもそも効果が出るわけありません。
そこに流れる問題意識と論理が参加者と違うのですから。
以上の話に前提条件を変え表層ではなく深くコミュニケーションを考えると
組織が変わってくるのではないかと思います。
コモデティ化した「コミュニケーション」を追うよりももっと大事なことが
あるはずだと経営者との対話の中で考えました

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