新入社員 安定志向の理由を推測

2014年05月01日

本日のブログ:珈琲
 
 
日本能率協会の調べでは、「定年まで働きたい」と思っている新入社員
の割合が、1990年の調査開始以来最高値の50.7%を記録しました。
 
約半数が定年まで勤めたいと希望し、安定志向の傾向が強い結果と
なりました。
 
ちなみに、2000年代前半までは安定志向は弱く、自らの夢に向かって
行動する思考が強い傾向にありました。
 
最近の新入社員は覇気がない!
扱いが分からない・・・
と嘆く前に、なぜここまで安定志向が強くなってしまったのかを考える
必要があるでしょう。
 
 
まず、今年の新入社員は一般的に言う”ゆとり世代”。
彼らが受けてきた教育は、協調・調和を重んじた教育です。
順位付けを避けて、皆で協力してクラスの落ちこぼれをなくすことが
求められました。
そのため、競わせて順位を付ける事を嫌う傾向があります。
競争力の欠如はこの教育から生じたものです。
 
また、大学受験に関しても受験生の減少による倍率の低下、推薦入試
やAO入試の大幅な増加により、過度な受験競争をしなくても入学
できた世代です。
そのため、自らの目標に向かって競争を勝ち抜いていく経験値が
あまりにも少ないのです。
 
そして”競争の経験値”が少ないまま大学4年生になり就職活動を
経験し、初めて大きな挫折を味わうのです。
 
面接で落とされ、面接官に否定される。
苦しみながらもライバルと競争して、ようやく内定を得る。
 
もともと競争の経験値も少なく、慣れていないので
「もう競争はしたくない!」
「もう就職活動がしたくない!」
と強く思うようになります。
 
そのため、入社した会社から出たくない傾向が強いのだろうと私は
推測しています。

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