さるすべりゾクゾク ~歴オタの自学自習~

2014年04月18日

本日の担当:タカラ
 
ユキヤナギ、レンギョウ、スミレ、ホトケノザ、
ナズナ、カラスノエンドウ、スズメノエンドウ
 
京都は、桜シーズンが終わりつつあり、観光の方も少し落ち着きました。
「花は盛りを月は隈なきをのみ
見るものかは」ではありませんが
シーズンではない京都の桜を見られるのは、ある意味住んでいる者の特権です。
花から葉に移ろう桜を、先に緑に芽吹いた柳が
少しお兄さんの顔をして先導してるように見えるのも
また趣深い季節です。
 
ええ、まあ、そんなことばかり考えながら通勤するので
バスや電車を降りそびれそうになること多々でございますよ。
 
こんにちは、他のアルファテックブロガーに比べて
毎回記事が長いタカラです。
いつも画面スクロールのお手間をおとりしております。
 
本日も、くるくるスクロールしながら
お付き合いいただけますと幸いです。
 
==*==*==*==*==*==
 
さて、自宅の近所のお屋敷は、
もう少し経てばハナミズキ、
それから少し経つとサルスベリが
花を咲かせます。
 
白いサルスベリ、紅いサルスベリ、
どちらも植えてらっしゃいます。
 
私はサルスベリを見ると背筋がゾクゾクします。
ふいにセクシーな人に出会ったような、そんなゾクゾク感です。
 
どうして自分がそんな風に思うのか、心当たりもございます。
 
梨木香歩『家守綺譚(いえもりきたん)』のサルスベリの章が
強烈に印象に残ったからです。
 
内容はここには記しませぬが、
恋するサルスベリと書生さん、とだけ
書きつけておきまする。
 
何年も前に読んだのに、サルスベリを見るたびに
花だろうが葉だろうが幹だろうが見るたびに
私はゾクゾクするのです。
 
ファンタジーであれエッセイであれ
日本が舞台であれ海外であれ
主人公が大人であれ子供であれ男であれ女であれ
 
ゾクゾク  くらくら  哀しい  ステキ
もう止めてあげて  私もそこに行きたい  それに触りたい
一緒にそれを見てみたい  …etc.
ただのインクと紙なのに、活字は斯くも心を揺さぶります。
 
 
文字の力は畏ろしい。
 
==*==*==*==*==*==
 
私どもがよく目にする文字といえば
履歴書や職務経歴書と呼ばれるもので
最近はパソコンで作成される方が多くなって参りました。
 
以前は「丁寧に書かないと、採用担当にはすぐバレる」と
言われたものですが、少なくとも字の上手下手は見えなくなりました。
 
しかし、不思議なことに、それでも丁寧にお書きか否かがわかります。
採用担当ではない、私でも分かることがあるんです。
 
それは
  言葉の重複とか(「しかし」が連続3回も出てきて文意が不明になってる)
  和暦と西暦がごちゃごちゃとか
  (一書類にそれぞれ2~3回ずつ出てきたときはまいった)
そういうところに見え隠れします。
 
多分、見直しをしていないんだろうな、という背景が透けて見えるのです。
 
シャーマンの言霊
魔法使いの呪文
ラブレターの愛のフレーズ
 
時に新聞の小さな記事に
時にフリーペーパーの広告に
 
ただの言葉にこれだけ心揺さぶられる私たちです。
 
きっと上記のものは練りに練られて
口から、紙面から、発されています。
 
 
さて、あなたの応募書類は、さあ、練られていますか?