置換した前後は「=」ではなく「≒」だと思う ~歴オタの自学自習~

2014年03月25日

 本日のブログ担当:タカラ

 

突然ですが、「門外漢」という言葉をご存知ですか?

ご存知の方は、普段からよく使いますか?

それとも、余り使わないでしょうか?

 

本当に本当に突然の質問、失礼いたします。

アルファテックの歴オタ、タカラでございます。

 

ある日、上司との会話で私が

「私は、それに関しては本当に『門外漢』ですので」と言ったところ

「そんな言葉、聞いたことも使ったこともない」と言われたのです。

 

私にとっては、比較的よく使う言葉だったため

非常に驚きました。

 

で、上司は好奇心旺盛なので、「どんな意味?」と尋ねてきます。

ちなみに意味は「その分野の専門ではない人、畑違いの人」です。

 

それを上司に伝えたところ、「なら、専門外と言った方が通じるのに」と

言われました。

 

 

…たしかに、確かに「門外漢」の部分を「専門外」に置き換えても

何ら問題はないし、その方が会話が成立しやすいのかもしれない。

(少なくとも好奇心が旺盛な割に辞書を引かない上司に

 説明する労力は省ける。  ※ちゃんと尊敬していますよ。)

 

…しかし、だがしかし、私にとっては「専門外」と「門外漢」は

細かいニュアンスが異なる言葉なのです。

辞書で引いた意味の上では置き換え可能ですが、置換するなら

「=」ではなく「≒(ほぼ同じ、nearly equal)」と断った上で

置き換えたい言葉なのです。

 

もちろん、私の持っている細かい違いが、誰にも通じる訳ではないのですが、

それが通じる家族と友人と過ごしてきた●十年、すんなりと置き換えに

首肯できないのです。

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きっと、こうして言葉というのは変化してきたんだろうなぁ、と思います。

 

言葉はコミュニケーションの道具なので、共有できない意味や感情は

どんどん淘汰されたんだろう、と想像に難くありません。

 

少しずつ少しずつ「≒」が蓄積され、気付けば「≠」になっているのでしょう。

上司と私の「門外漢論争」は、少し、学生時代の古典の授業を思い出させました。

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言い方を変えて伝える、ということを私たちはよく行います。

 

100円のものが50円になったとき

 50%オフ! 50円引き! 半額!  …どれも意味は同じです。

算数の計算ではまったく同じ結果が現われます。

 

しかし、同じ結果なのに、これらを見たときどう思うか、という

情報の受け止め方は人によって随分違ってくるのではないでしょうか。

 

同じ結果・事象に対して思うことが人それぞれ、そして生まれた

たくさんの「≒」は、そのまま言葉の多様性になりました。

数々の美しい言葉を残してくれた先人に感謝していきたいものです。

 

 

(…さて、日本語まちがえてないか校正しよっと…。)

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