採用・育成を問うてみる
2014年02月07日
本日のブログ担当:鬼退治
これまで述べてきたように組織と人の関係性を考え直すと他者をどのように迎い入れていくか、その組織固有
の物語をどのように紡ぎ出していくのかが採用を考えることであり、組織と人を考える根となります。
この採用や育成の現状はズレに気づかず固められ次第に大きなズレとなって表出した制度、そのズレから
導かれた方法論が支配しています。
そこに学術研究がビジネス的に都合よく紛れ込み、テキストを理解することなく安易なキーワードに
置き換えて素の意味が大きく変わって、安易に収まっていきます。
これは採用、社員教育の場で散見されます。
この物言いの多くは輸入され翻訳されたものをさらにまた聞きし、あたかも自身の経験や実証から
導き出されたかの如くマジックワードを多用していることでさらに現場の混乱を招きます。
その特殊な世界で最もらしく存在し、空気を読み、それらしく振舞うことで安心することが砂上の
楼閣に過ぎなかったことだと感じ始めているのです。
また、日本的な雇用慣習、終身雇用、年功制がかつて強みであって、崩壊しているかのような
意見もあります。
そもそも終身雇用自体も一部分的な事例が成功事例として文化論的または倫理的な適合性に
おいてマッチしていたことが日本の雇用制度全体の強みに採用されていったのではないでしょうか。
だとすれば崩壊するものなどもとから無く、日本的な雇用制度の強み自体の前提も問い直さな
ければならないのだと思います。
日本的な雇用の強みは他者を迎い入れる環境作りがどこよりも適切であったことだと思います。
いいかえれば、メンバーとしての承認環境、経験・熟練の環境があったからだといえます。
その場で職業人生を全うする人、分野、組織を変え活躍する人、自ら組織を作る人と多様性が
あったからこそ全体的にダイナミズムが生み出されたのだと思います。
その為に承認環境を作る既存の組織のあり方を考えることや経験・熟練を作り、成長する
これからの組織のあり方を考えることが以前述べた採用を考えることは組織を考えること、
人の成長を考えることは組織の成長を考えることです。
地中に張った根の一本一本が地表に出るときは全て繋がり一本の木になるように根が
今表れている姿そのものなのです。
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