読解力を『源氏物語』より教わる ~歴オタの自学自習~

2013年09月03日

本日のブログ担当:タカラ(歴史オタク初等部)

 

弊社スタッフブログへのご訪問、ありがとうございます。

本日の担当は歴史オタク(歴オタ)初等部の

私タカラが担当させていただきます。

よろしくお願いいたします。

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8月末に全国学力テストの結果が出ていました。

 

“平均を下回った公立校でも、

 小学算数・国語などで全都道府県の正答率の

 全国平均との差が5ポイント以内に収まり、一定の底上げがされた。”

  とされる一方、

“問題が難しいことを理由に無解答だった

 中学生の半数と小学生の4割が

 「問題文の意味が分からない」と答え、

 読解力の欠如も課題になっていることも分かった。”

  という結果も残りました。

 

(毎日新聞2013年8月27日記事より引用)

http://mainichi.jp/select/news/20130828k0000m040055000c.html

 

読解力、というのは何もテストに限らず

メールや日々の読書といった日常生活で、

社会人になってからは業務でも必要になる力です。

これが欠如している、と言われるのは

非常に恐ろしい・・・。

 

かく言う私も、日々の業務の中で

読解力が欲しい!と思うことがしばしばあります。

 

求職者の方が書かれた職務経歴書

 企業の方からいただく求人情報

  専門用語や資格についての調べもの ・・・などなど、

様々なものに目を通しますが、

(単語の意味ではなく)文章同士のつながりが掴めなくて

同じ文を繰り返し読むはめになると

「神様仏様、読解力が欲しいです!」

と思うこと頻りです。

 

文字は読めるのに

文の意味がわからないというのは

非常にもどかしいものです。

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ところで。

 

後日の朝刊に『源氏物語』の訳本が取り上げられていました。

(歴オタは朝ごはん前に飛びつきました。)

 

この訳本は

“与えられたデータ(『源氏物語』の語彙(ごい)、語法、

 敬語法、風俗習慣、文体、句読法など)を

 すべて頭に入れた上で合理的な演算を行い、

 それによって範囲外の未知のデータ(言外の意味)を

 割り出してゆく” という点で小説家の訳と異なっているそうです。

(今週の本棚:鹿島茂・評 『謹訳 源氏物語 全10巻』=林望・著)

 http://mainichi.jp/feature/news/20130901ddm015070023000c.html

 

行間を想像力で補完するのではなく、

源氏が書かれた当時の常識を知り尽くした

国文学者ならではの訳と知って、

ふと日ごろの業務を思い出しました。

 

あの企業さん(業界)の常識

この求職者さんの前職(業界、職種)の常識

それを知っていればもっとスラスラ読めるんだろうなぁ、と。

 

そう考えると、読解力を養うには

相手(文章の書き手)の常識を知る努力、

知りたいと思う好奇心、

なにより

相手を理解しようという思いやりが必要なのでしょう。

 

 

読解力は日常生活で、業務で、どこでも必要になります。

裏を返せばどこででも鍛えることができる、ということです。

 

私も「こんなのわからないよ~」と嘆かず

  『どんな仕事をしてらっしゃったのかな?』

  『どんな人を探してらっしゃるのかな?』と考えながら

お仕事をしようと思います。

 

求職者の方、企業の方の良き架け橋となるよう

努めてまいります。

今後ともアルファテックをよろしくお願い申し上げます。

 

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■世の中、小説家に向いている人も国学者に向いている人もいます。

 適性とは何でしょうか?

 育成の現場に[適性診断アセスメント]の導入はいかがでしょうか?

 →http://alphatec-co.com/service/diagnosis.html

 

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